2016.2.20

土曜。朝、目が覚めた時に、部屋の薄暗さと、その静けさから、また早く起きてしまったと思った。4時間ぐらいしか寝られていないのじゃないかと思ったら、朝ではなく、時間はもう昼前だった。静かだし、何となく、心の中に音がしない。何をやろう?何がやりたい?やらなければいけないことはいっぱいある。ところで、お前の求めているものは・・・。起きてパソコンを開いて、旅行中に更新されていたものをチェックする。それはやりたいことなのだろうか?のそのそと起き上がって、世の中に音のしないように、こそこそ動き回る。まだ一人の世界でいたい。頭の中を、誰のことでも占領されたくない。

テレビが点いている。ニュースがやっている。バラエティ番組の再放送がやっている。たけしとさんまが喋っている。頭がおかしくなりそう。段々とイライラしてくる。ニュースは何回も何回も同じ事件と、同じ容疑者の顔と、同じコメントを繰り返している。どこも、どれでも同じ音を刷り込んでくる。心の色はない。冷たさもない。機械以外の何物でもない。繰り返す、どこかの何かを、自分を置いてきぼりにした状態で繰り返す装置。貧困について話している。待機児童について話している。どれもおかしいことをおかしいままにして話している。幸せ病が流行っている。不幸が小物として付け加えられている。ドラマドラマドラマを求めている。それがあれば他はいらない。傷つく心と、それを支える為の犠牲があれば、その周りで食っていけるんだ。

夜。朝方まで起きていて、何にもやらずに眺めていた。目の前を通っていく物語。自分には関係がないのに、関係があると思わされてしまう物語を。僕は自分に何一つ期待しないまま、うっすらと埃が積もっていくように自己嫌悪を積もらせながら、この貴重な時間が台無しにされていくのを眺めていた。

Ken Matsuda2016.2.20